夢よりDreaming

感想とかメモとか妄想とか

じんくんとバーバード

 

じんくんは人間の男の子。幼少期に両親から愛情をいっぱい注がれて育った分、共働きとなってしまった現在、学校から誰もいないお家に帰るとちょっぴりさみしくなることもあったり。でもじんくんには、物心ついたときからバーバードというちょっと変わったお友達がいます。

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そう、バーバードは鳥なのです。

学校から帰って、一人でガムを噛みながらゲーム*1をしていると、ベランダからコンコンッと窓を突っつく音がします。「ねぇねぇじんくん!遊ぼ!遊ぼ!」って言ってきます。この時のじんくんの笑顔ったら、ちょうかわいい。ぱぁ~!っと笑顔になります。

 

バーバードはなぜか人間の言葉がしゃべれます。っていうか結構おしゃべり。たまにうるさい。幼い頃から趣味はジグソーパズル、口数少なめ、言っちゃえば根暗気味*2だったじんくんにとって、最初はバーバードの話をずっと聞いてるだけでも楽しかったのですが、仲良くなっていくうちに少しずつ口数も増えていきます。

 

「バーバード、あのね、このねんね*3っていうのを使って寝ると、一人でも怖くないんだよ!安心するの。」「バーバード、たこさんウインナーって食べたことある?普通のウインナーよりもおいしくなるんだよ*4

 

「ねぇねぇじんくん!これ何?これ何!?」「じんくん!今日は〇〇まで飛んで行こうよ!」「じんくんって物知りなんだね!」

 

おとなしかったじんくんですが、バーバードというちょっと変わったお友達のお陰で自然と人間のお友達も増えていきました。近所に住む自分と同じ名前のお兄ちゃん、優太くんは「お前空飛べんだもんな!すげぇー!すげぇー!!」っていつも言ってくれます。バーバードが褒められて、自分もちょっと嬉しくなっちゃうじんくん。ハナタカさん。

仲良しなお友達と鬼ごっこをしている時もバーバードは一緒。でも自分がタッチされそうになると上昇しはじめるから「おい~バ〜バ〜ド~💢」って責められて落ち込むことも。そんな日は夕陽のさす帰り道で「みんなバーバードのこと大好きだよ。バーバードと遊びたいんだよ。」ってじんくんが励ましてくれます。「そっか~!みんな俺みたいに高く飛んだりできないもんな~!」「こーらっ、調子に乗らないの」

 

こんなこともありました。じんくんがおうちの鍵を忘れて学校に行ってしまった日のことです。困ったじんくんは外壁をよじ登り開いている窓から部屋に入ろうと試みます。*5

そこでいつものようにやって来たバーバード。「じんくん!俺のあしにつかまって!」バーバードのお陰で、窓のところまで飛んでいくことができました。「すごい!すごいよバーバード!ぼく、空飛んじゃった!」「ん~、でもこれやりすぎるとあしがもげてうまく飛べなくなっちゃうから、今回だけだぞ~♪」「うん!ありがとうバーバード!」

 

ここらへんまでは小学校低学年頃の出来事です。

高学年になってくると、みんな言葉遣いなども変わってきてしまいます。

 

「お前っていっつも鳥と遊んでるよなー!」「やばくねー?笑」

クラス替えで新しく友達になったばかりの宮近たちに、ある日学校でからかわれてしまったじんくん。一人きりの帰り道。(確かに、ぼくはなんで鳥なんかといるんだろう…前はバーバードしか話し相手がいなかったけれど、いまは友達だってたくさんいる。鳥と仲良しだなんて変だ…ぼくは変じゃない。もうバーバードと遊ぶのはやめよう…)

 

じんくんは自分の鍵を使って玄関からおうちに入りました。いつものようにベランダの窓からコンコンッという音が聞こえてきます。「じんくん!遊ぼう!遊ぼうじんく「うるさいなぁ!もう来なくていいよ!!」自分でもびっくりするくらい大きな声で言ってしまいました。しゅんとしたバーバードは帰って行きました。

 

とても後悔しているじんくん。バーバードと過ごした時間を振り返っては泣きそうになっての繰り返し。(やっぱりバーバードは、ぼくの大切な友達だ。他に友達ができたのだって、バーバードのおかげじゃないか。)じんくんは自転車に乗って、バーバードを探しに行きました。みんなと鬼ごっこをした公園、ファ〇チキをねだって来たコンビニの前、迷子になっていた時に空から自分を探してくれた森・・・。しかし、バーバードは見つかりませんでした。諦めて家に帰ると、ベランダで小さくなっているバーバードがいました。「バーバード!」「じんくん…」「ごめんね、ぼく」「いいんだ。それより俺、焼き鳥が食べたい。」「うん、わかった。一緒に買いに行こう?」

こうして仲直りをしたじんくんとバーバード。

 

宮近たちのことは、近所の優太くんがこらしめてくれたようです。「バーバードはな!すごいんだぞ!空飛べんだもんなぁ!(ドヤ顔」いつの間にか、宮近たちもバーバードと一緒に鬼ごっこをするようになっていました。

 

こうして一緒に育った1人と1羽。

 

「今日よ!ヘアアイロンをしてきたんだけどよ!焼き鳥になっちゃうかと思ったよ~!」「そりゃそうだよ、だってバーバードくん鳥だもん」「…鳥なの?俺鳥なの!?鳥なの!?」「バーバードって名前じゃん。鳥だよ!」なんて茶番をすることも。

 

次回『じんくん、〇歳の誕生日。そこで明らかになる、喋る鳥・バーバードの正体とは…?』お楽しみに!! (書きません)

 

 

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自給自足。

宮近悪ガキにしてごめんね!好きだよ!

はぁーーーーーーーーーーーんじんくんかわいい(涙)

 

 

 

なんかしょた宮寺くんって、人形とかぬいぐるみ使って一人遊びするの上手そう

 

 

 

 

*1:実話をもとにしています

*2:同上

*3:同上

*4:同上

*5:同上